森の雑記

本・映画・音楽の感想

違和感たち

違和感たち

 

生きていて「ん?」って思うこと、ありますよね。

 

① 北海道「県」

 毎回動画のアップを楽しみにしているユーチューバーがいる。ある日、彼女は「質問回答」の動画をあげた。ネタ切れのユーチューバーがよくやると噂のあれだ。

 その動画の中には「行ってみたい県は?」という、まあ定番の質問があった。対する彼女のアンサーは「北海道」だった。

 別に良いのだけれど、本当に些細なことなのだけれど、北海道は「県」ではない。質問者さんはきっと、1/47を選ばせるつもりであっただろうから、彼女の回答も別段おかしくはない。

 それでも、「好きな都道府県は?」と質問しないことに配慮のなさを感じるし、「県ではないんですけど、」的な前置きをしない彼女にもほんの少しがっかりしたのだ。

 編集の都合とかそういうのも多々あるんだろう。僕が細かく余計なことが気になってしまうだけなのだろう。そう強く感じながらも、一度違和感を覚えてから彼女の動画を楽しみきれなくなっている。

 

② Twitterの「いいね」

 ご存じない方もいるかもしれないが、その昔、Twitterには「いいね」機能は存在しなかった。ではどのようにツイートに反応していたかというと、「ファボ」と言ってあるツイートを「お気に入り」登録するような機能が使われていた。ツイートについている星型のマーク押すと、それが黄色く光り、自分の「ファボ」リストに追加されるのだ。

 まあ言ってしまえば赤いハートで行う「いいね」との差異はほとんどない。が、僕はこの機能はあまり好きじゃない。

 これまで星型のマークを押すことは、「ファボ」の言葉からもわかるように、「気に入った・見返したい」呟きへのブックマーク的機能だった。けれどこれが「いいね」になると、話が変わる。「いいね」という言葉は、その呟きに賛同をするようなイメージがある(と僕は思う)。したがって、決して好みではないが、あとでもう一度みようと思った情報や、とんでもない内容の呟きに対しては、なんとなく使いにくい。「〇〇さんがいいねしました」機能もこの使いにくさを助長しているような気がする。僕はこの些末すぎる違和感によって、ファボ時代より明らかにTwitterを見る頻度が減った。

 

③ 自然食弁当

 YouTubeでしばしば目にする、小松菜奈出演の「Uber Eats」広告。僕は小松菜奈さんが心の底から大好きなので、この広告をしっかりと見た。その広告内で彼女は「自然食弁当」という言葉を口にする。これに違和感を感じた。

 いや自然食弁当って。ウーバーのCMだから固有名詞使えないのはわかるけれど、それはないでしょう。もっとこう、フライドチキンとかイタリアンとか、汎用的で馴染みある言葉にできなかったのか。外国語直訳感がすごいではないか。彼女はどんな気持ちで言っていたのか。それともこの違和感のある言葉自体ネタや仕込みなのか。このCMが忘れられない時点でまんまとウーバー社の思惑にハマっているのかもしれない。

 

 とまあこのように、生きていると妙な違和感を感じることがある。書いてから気づいたが、3つともSNSというか、現代インターネットを象徴するようなメディアを通した違和感だ。いくら違和感を持っても、これらのメディアと無縁でいることはできないから、きっとこれからもちょくちょくこの違和感とは遭遇するのだろう。気が重い。