アパホテル マンガで学ぶ成功企業の仕事術
マンガで学ぶ成功企業の仕事術
はじめに
アパホテルと聞くと真っ先に思い浮かべるのは帽子を被った女性、芙美子社長だ。理由は分からないけれど、社長があそこまで広告塔を買ってでるおかげもあってか、同ホテルグループはかなりの知名度を誇る。
たくさんあって便利だし、値段も安い。アパホテルは日本のビジネスホテルで最も成功している部類に入るだろう。では、なぜ成功したのか。それを読み解くヒントになるのが「アパホテル マンガで学ぶ成功企業の仕事術」である。バラエティアートワークスのシリーズより。
全体をみて
いわゆるサクセスストーリー。苦難やトラブルもありつつ、それを乗り越え成功していく姿が生き生きと描かれる。アパグループの歴史がきれいにストーリー化されていて、漫画としての面白さも。
芙美子さんは創業者ではなく、夫の元谷外志雄さんが創業者だというのは本を読んで初めて知った。
以下、印象に残った部分について。
セット販売
アパホテルのスタートは「信金開発株式会社」の社名で住宅建築とそのローンをセットで販売するビジネス。家を買ったことがないので分からないけれど、今は建築メーカーとローン会社が提携することはあっても、一緒ってことはないのではないか。
オイルショックで資材価格が高騰し、他社は契約後の値上げを発表することもあったが、アパは値段据置。顧客の「信頼」「信用」を守るためとは言え、身を削る思いだったことだろう。英断。
芙美子社長
夫の会社で取締役として働いていたが、急遽ホテルグループの社長に任命された芙美子夫人。ここからあの名物社長の名が知れ渡り始める。元は優秀なセールスマンだったらしい。
おもてなし
アパホテルはベッドが大きい。部屋に折り鶴が飾ってある。ビジネスマンが少しでもリラックスできるように、という気遣いからきているそう。
50億円
西武鉄道が幕張プリンスホテルを売却、アパグループはこれを買い取る。
この案件には外資の競合があったらしい。日本人としてのプライドもあり、元谷代表は50億円を上乗せすることを決断。ついに落札。
マンション事業
現在アパグループは「CONOE」「Premiere」など、マンション事業にも取り組んでいる。最初の不動産ビジネスに回帰したような感じ。
おわりに
芙美子社長は広告塔としてもビジネスマンとしても優秀そうだ。そして彼女を抜擢した外志雄さんの慧眼たるや。